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【LinkBuds Fitレビュー】1ヶ月使用して分かった、良い点・残念な点

イヤホン
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どうも、くりまろと申します!

ソニーのワイヤレスイヤホンLinkBudsシリーズの最新モデル「LinkBuds Fit」が発売されたとのことで、前モデルのLinkBuds Sを愛用していた僕も、期待を胸に購入してみました。

LinkBuds Fit公式ページはこちら

本記事では、このLinkBuds Fitを1ヶ月実際に使用してみて分かったことや感想をお伝えしていきたいと思います!

要点を簡単にまとめると以下の通りです。

良い点
  • 軽い装着感で長時間使用も快適
  • 優秀な外音取り込みで周囲の音が自然に聴こえる
  • 明瞭なサウンドで音楽視聴も充実
残念な点
  • 高音に弱いノイズキャンセリング

全体的に見て、LinkBuds Fitは日常生活の様々なシーンで活躍してくれるイヤホンだと感じました。
ただし、ノイズキャンセリング性能に関しては強力とは言えない部分もあります。

これらの点について、この後説明していきますので、ぜひ続きもご覧ください。

長時間使用しても快適な装着感

LinkBuds Fitを使ってまず感じたのは、その快適な装着感です。

イヤーピースは浅めの設計で、他のカナル型イヤホンほど耳の奥まで押し込む必要がありません。
そのため、圧迫感が少なく自然な着け心地を得られました。
さらに、イヤホン本体が軽量なので、耳への負担が少なく、長時間でも快適に使用できます。

LinkBuds FitとLinkBuds S イヤーピース比較
LinkBuds FitとLinkBuds Sのイヤーピース比較

「浅くはめると外れやすいのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、その心配は無用です。

「フィッティングサポーター」という部品が耳にぴったりとフィットし、しっかりと支えてくれるので、とても安定感があります。
このサポーターは柔らかいシリコン素材で中が空洞になっているので、耳が痛くなることもありませんでした。

実際にイヤホンを装着してジョギングしてみましたが、外れそうな気配は一切ありませんでした。
通勤・通学はもちろん、運動中でも安心して使えるイヤホンだと思います。

ノイズキャンセリングは実用的だが欠点も

LinkBuds Fit ノイズキャンセリング
ノイズキャンセリング設定画面

LinkBuds Fitのノイズキャンセリング性能は「十分実用的ではあるものの、強力ではない」というのが正直な評価です。

少なくとも、電車内や混雑したカフェのような騒がしい環境でも、イヤホンの音をはっきり聴き取れるほど、周囲の音を軽減してくれます。
アクティブノイズキャンセリングの性能自体は問題ないと思われます。

ただし、先述したように、本イヤホンは浅い装着性であるため、物理的な遮音性(パッシブノイズキャンセリング)が弱くなっています。

補足

「アクティブノイズキャンセリング」は、周囲の音を拾い、逆位相の音を出して騒音を打ち消す方法です。
一方、イヤーピース等で物理的に音を遮断する方法を「パッシブノイズキャンセリング」と言います。

特に高音域において抑制が弱いと感じました。
例えば、紙をめくる音やビニールをクシャクシャする音などはあまり軽減されません。

特に残念に感じたのは、パソコンを使用しているときです。
ファンの「サー」という音やマウスのクリック音、キーボードの打鍵音などがほとんど軽減されません。

結論として、LinkBuds Fitは必要最低限のノイズキャンセリング性能は持っていると言えます。
「イヤホンから流れる音声をしっかり聞き取る」という目的であれば、十分に実用的なレベルです。

しかし、「できる限り静かな環境を作りたい」という方には合わないかもしれません。

ちなみに、前モデルのLinkBuds Sはパッシブノイズキャンセリングも優秀で、パソコン周りの音をかなり軽減できていました。
ノイズキャンセリングについては今回のLinkBuds Fitよりも、前モデルのLinkBuds Sの方が優秀です。

外音取り込みは自然で優秀

LinkBuds Fit 外音取り込み
外音取り込み設定画面

LinkBuds Fitは、イヤホンを着けたまま周囲の音を聞き取れる「外音取り込み(アンビエントサウンド)」機能も搭載しています。

実際に使ってみたところ、LinkBuds Fitの外音取り込みは非常に高性能だと感じました。

周囲の音がとても自然に聞こえ、人工的な違和感はありません
さらに、音の方向も正確に出力してくれるため、後ろから近づいてくる車の音などもしっかり認識できます。

また、風の強い日に試してみたところ、マイクに風が当たることで生じる風切り音は一切ありませんでした。
これも外出先での使用にはありがたいポイントです。

本機の外音取り込み機能は、20段階でレベル調整が可能です。
周囲の音を良く聴きたいときはレベルを上げて、騒がしい場所ではレベルを下げるといった使い分けができます。
どれくらい取り込むかを環境や好みに応じて細かく設定できるのは非常に便利だと感じました。

個人的には、この外音取り込み機能には大満足です!
外を歩きながら音楽を楽しむのが好きな僕にとって、もう手放せません。

高品質なサウンド

LinkBuds Fitを購入した主な目的は、ノイキャンや外音取り込みなどの機能面だったのですが、実際に音楽を聴いて想像以上の音質の良さに驚きました!

音の一つ一つが明瞭

最も印象的だったのは、音の分離の良さです。
各音の輪郭がくっきりと際立ち、複数の楽器が同時に鳴っていても、一つ一つの音をはっきり聴き分けられます
楽器の繊細な表現やアーティストの息遣いまで感じ取ることができ、より深く音楽に没入できます。

また、音が頭の中に広がるような立体感もあり、楽曲の持つ雰囲気や奥行きを感じられます。

音域については、低音が若干強調されていますが、高音もクリアで伸びやかで、全体のバランスが取れた聴きやすい音だと感じました。

実際にいくつかの曲を聴いてみました。

Norah Jones – “Don’t Know Why”
ボーカルや各楽器の輪郭がはっきりとしていて、楽曲の透明感や温かみが見事に表現されています。
思わず聴き入ってしまいました。

Billie Eilish – “bad guy”
特徴的な重低音が力強く響き、ボーカルやクリック音はクリアでしっかり存在感があります。
立体感もばっちりで、ラストの囁き声はゾクッとしました!

イコライザーでさらに好みの音に

LinkBuds Fit イコライザー
イコライザー設定画面

イコライザーは、調整できる周波数が5つと、低音を±10段階で調節できる「Clear Bass」があります。
あらかじめいくつかのプリセットが用意されているので、それらを選ぶだけでも、ある程度好みの音に近づけることができます。

「イコライザーの調整はよく分からない…」という方に便利なのが、「ファインド・ユア・イコライザー」という機能です。

これ機能は、音楽を聴きながらアプリが提示する選択肢の中から好みの音を選んでいくと、自動で自分に合った設定にしてくれるもの
その後、手動で調整することも可能です。

LinkBuds Fit ファインド・ユア・イコライザー
好きな音を選んでいく

イコライザーを使ったことがない方でも簡単にカスタマイズできる、ライトユーザーに優しい機能だと思います。

音質向上機能「DSEE Extreme」はよく分からなかった

LinkBuds Fitには、「DSEE Extreme」という機能も搭載されています。

これは、mp3等の圧縮音源を、ハイレゾ相当にアップスケールしてくれるという機能です。
サブスクで配信されている楽曲の多くは圧縮音源なので、そのような音源を聴く際に効力を発揮する機能です。

実際にSpotifyやYouTubeで音楽を聴いてみたところ、正直なところ違いは分かりませんでした。
何となくクリアになったような気もしますが、気のせいかもしれません。
ただ、オンにしたことで「良く聴こえるはずだ」という先入観による可能性もあります。

音質にこだわりのある方や耳の良い方なら、違いをしっかり感じ取れるのかもしれません。

バッテリー持続や充電速度は快適

バッテリー持続時間は十分

LinkBuds Fitのバッテリーは十分な持続時間です。
音楽視聴のみの場合、連続で約5時間使用できるので、一日中つけっぱなしということでなければ、バッテリー切れを心配する必要はありません。

また、詳しくは後述しますが、充電速度も速いため、バッテリーが切れても短時間の充電で再度使用可能になります。

音声コントロールをオンにすると片方の減りが速い

本機には、楽曲再生の操作やスマートフォンのアシスタント呼び出しを音声で行う機能があります。
この音声コントロール機能をオンにしておくと、片側のバッテリーが急速に消費されます。

バッテリー消費を音声コントロールのオンオフで比較したのが下の表です。

経過時間音声コントロールOFF音声コントロールON
1時間後左88% / 右88%左88% / 右78%
2時間後左70% / 右68%左69% / 右38%
ノイズキャンセリング: ON, Bluetooth接続設定: 接続優先, DSEE Extreme: OFF, イコライザー: OFF, 接続先機器: Google Pixel 6

左右の消費速度の差は明らかです。
また、最終的に約3時間で右イヤホンのバッテリーが無くなりました
その時点で、左イヤホンはまだ37%残っていました。

これは、音声コントロール機能をオンにすると、声をキャッチするために常にマイクがオンになっているためかもしれません。

なお、音声コントロールをオフにしても多少の左右差が生じることがあるのですが、公式サイトによると仕様のようです。
(当該ページ:左右(L側とR側)のヘッドホンでバッテリーの残量が異なる | Sony JP)

充電速度は文句なしの速さ

イヤホン本体の充電速度

LinkBuds Fitの充電速度はとても速く、少しの間ケースに入れるだけでサッと充電できます。
これは本当に便利です。

実際に充電時間を計測したところ、以下のようになりました。

経過時間左イヤホン残量右イヤホン残量
充電前29%0%
5分後40%20%
10分後71%62%

たった10分充電するだけで、2~3時間使用できるバッテリーを確保できます。

イヤホンケースの充電速度

イヤホンケースの充電速度も確認してみました。
充電には出力5WのACアダプター(高速ではない普通の充電器)を使用しました。

経過時間ケースバッテリー残量
充電前0%
10分後16%
30分後43%
60分後90%

ケースは1時間ちょっとで満充電になります。

使い勝手は不便な点も目立つ

タップ操作は若干不便

LinkBuds Fitでは、イヤホン本体をタップすることで音楽の再生・停止、ノイズキャンセリングの切り替えなど、さまざまな操作が可能です。

しかし、左右それぞれに決められたプリセットから選ぶ形になっており、カスタマイズの自由度は高くありません

ここで、前モデルのLinkBuds Sを使っていた身としては残念な点があります。Linkbuds Sではシングルタップの操作があったのですが、LinkBuds Fitではシングルタップ操作が無くなりました

例として、プリセットの一つ「再生コントロール」で比較してみます。

操作LinkBuds SLinkBuds Fit
シングルタップ再生/一時停止なし
ダブルタップ次の曲再生/一時停止
トリプルタップ前の曲次の曲
LinkBuds S LinkBuds Fit タッチ操作比較
LinkBuds FitとLinkBuds Sのタップ操作機能比較

このように、シングルタップが無くなったことで、「前の曲」に戻る操作ができなくなってしまいました
誤操作を防ぐためにダブルタップからの操作になったのかもしれませんが、結果として使える機能が1つ減ってしまったのは少し残念です。
自由に機能を割り当てられたら最高なんですけどね…。

「ワイドエリアタップ」でタップ操作がしやすくなる

LinkBuds Fitには、「ワイドエリアタップ」という機能が搭載されたおり、イヤホン本体だけでなく耳の周辺をタップしても操作できます

この機能のおかげで、イヤホン本体をピンポイントで狙ってタップする必要がなくなり、操作がしやすくなりました。これは嬉しいポイントです。
必要なければオフにすることも可能です。

感度設定は「標準」と「強」から選択できます。
「標準」だとやや反応しにくいと感じましたが、「強」にすることで改善されました。

また、適切なタップ位置を探すほか、タップを少し強めにしたり、複数タップの間隔を短くしたりすることで、思い通りに反応するようになりました。

設定アプリは機能が多すぎて分かりにくい

イヤホンの様々な設定は、専用スマートフォンアプリ「Sony Sound Connect」で行います。

ただ、機能や設定項目が多く、最初は何がどこにあるのか分かりにくいです。慣れてしまえば問題ないのですが、初めて使うときは「よく分からん」と感じるかもしれません。

シンプルな機能だけを求めている人にとって、不要に感じるであろう機能もいくつかあります。
色々な機能を入れるのは良いのですが、せめて設定画面はもう少し整理してほしいと思いました。

その他機能

LinkBuds Fitには様々な機能が搭載されているのですが、全てに触れていると長くなるので、いくつかピックアップします。

「BGMエフェクト」は気分転換に良い

BGMエフェクト設定画面
3種のエフェクトから選択

「BGMエフェクト」は、音楽がまるで遠くから流れてくるBGMのようにする機能です。「マイルーム」「リビング」「カフェ」という3種類のエフェクトから選択できます。

実際に使ってみると、音が反響しているようなエフェクトがかかり、確かに遠くで鳴っている雰囲気になります。
音が耳元で直接響く感じがなくなるので、作業に集中したい時やリラックスしたい時に合うと思いました。

音楽の雰囲気を手軽に変えられるので、ちょっとした気分転換にもなりますし、なかなか面白い機能だと感じました。

ノイキャン/外音取り込みの自動切り替えは不便

「アダプティブサウンドコントロール」という、ユーザーの行動に合わせてノイズキャンセリングと外音取り込みを自動で切り替える機能があります。
例えば、静止しているとノイズキャンセリングモードに、歩き始めると外音取り込みモードに切り替わるといった具合です。

しかし、実際に使ってみると、望まないタイミングで切り替わることがよくあります。
例えば、外音取り込みモードで外を歩いている時に、信号待ちで立ち止まるとノイズキャンセリングモードに切り替わってしまう、といった感じです。

また、特定の場所を設定しておくと、その場所に入った時に自動で機能が切り替わるように設定することも可能です。
ですが、同じ場所でも状況によって使いたいモードが異なるため、その時は結局手動で操作することになります。

そもそも、イヤホン本体のタップ操作で簡単に切り替えることができるので、僕はアダプティブサウンドコントロールはオフにして手動で切り替えるようにしています。大した手間でもないですし。

まとめ

良い点
  • 快適な装着感
  • 自然な外音取り込み
  • 明瞭なサウンド
残念な点
  • 高音に弱いノイズキャンセリング

LinkBuds Fitは、快適な装着感で長時間でも疲れにくく、外音取り込み機能のおかげで通勤・通学などの移動中も安心して使用できます。
音質も優秀で、音楽をじっくり聴くのにも適しています。

ただ、ノイキャンは必要十分な性能をではあるものの、強力とは言えません。
高いノイキャン性能を重視する場合は、他のイヤホンを検討することをおすすめします。

しかし、日常生活のあらゆる場面でバランス良く活躍するイヤホンを探している方にとって、LinkBuds Fitは非常におすすめです!

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